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はじめの一歩の一歩前

5歩目 ルールを決めよう(学習規律)

ルールを決めよう(学習規律)

学習規律(ルール)の意味

 話の聞き方,発言の仕方,座り方など授業中にはある程度の規律が必要です。入学したばかりの1年生はこうした規律を学ぶことから始めるのではないでしょうか。では,これらの規律は何のためにあるのでしょうか。それは,子供たちが集中して学習に取り組める環境をつくるためです。学校は集団で学ぶ場ですので,何でも好き勝手というわけにはいきません。
 端末を活用した授業でも同じです。ある程度の規律を身に付けさせることで,誰もが集中して学習に向かう環境をつくることができます。決して子供を縛りつけることが目的ではありません。だからこそ,端末を活用する際の学習規律の意味について,子供たちと共通理解を図っておくことが必要です。できれば,子供たちと一緒に学習規律をつくり,定期的に内容を見直すと良いでしょう。

身に付けさせたい学習規律(ルール)

 端末を使う前提として,①学びを充実させるために使うこと,②他人を傷つけるような使い方はしないこと,この2つはどの学年でも意識させたいことです。2つの前提をしっかり守ることができれば,多くのトラブルは回避することができます。発達段階に応じて,学びを充実させるためのルール,他人を傷つけないためのルールを教師が具体化して示すこともできますが,子供たち自身に2つのルールを守るために何が必要かを考えさせるとよいでしょう。
 授業中は「机上でどの位置に端末を置くか」を決めておくと,集中して学習に取り組め,落下の心配も少なくなります。また,端末の操作に夢中になり,話を聞くことが疎かになる子供もいるため,「誰かが話をしているときには端末に触らない」といったルールをつくることも考えられます。

端末に関するルールの一例

第5歩はじめの一歩の一歩前_写真1


執筆者


三井一希先生