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はじめの一歩の一歩前

10歩目 情報モラル,セキュリティ

【目の前で起こることが直接指導になる】

 今までの情報モラル教育は,トラブル事例を見せて予防的に指導をしたり,起きてしまったトラブルに対して対処的に指導したりすることが普通でした。自分専用の情報端末を持っていない子どもたちにとって,これまでの情報モラル教育は机上の空論になってしまうこともありました。
 1人1台になると,いつも子どもたちが目の前で端末を持ち,そのうえで何か必ずトラブルが起こるので,その度に先生が「それは良くないね」「どうしていったらいいと思うか」というように議論し,合意形成しながら指導ができるようになります。また,すべての子どもたちが端末を持つことになるので,自分専用の端末がなく机上の空論になってしまっていた指導を自分ごととして捉えられるようになります。


【方針を示す】

 1人1台になることで目の前の実態に即した指導ができるため,指導しやすくなります。ですが,学校生活の中では絶対にやらない,ゲームの課金などの家庭での情報モラルの部分は,学校でもこれまでと同じように教材を使って指導していく必要があります。これからの情報モラル指導は家庭との連携が必須になるので,学校で示されたある程度の方針やルールのほかに,各家庭で子どもと一緒に端末活用の場所や時間に関するルールを設定すると良いでしょう。ただし,ルールを作りすぎたり細かすぎても形骸化して上手くいきません。「学校生活が良くなる使い方」「誰かが幸せになる使い方」というような方針のもとで活用を進めていくといいでしょう。


【たくさんの失敗を子供たちと】

 これからの情報モラル指導のポイントは,インターネット上に何かを発信したり,何かをアップロードしたりする前に,それによって誰かを傷つけることがないかを,立ち止まって考えるということを日頃から指導していくことです。常に情報発信がされるためです。このような指導をしていても,学級内でトラブルが起こることはもちろんあります。情報社会の失敗を経験せずに大人になるよりも,学校でたくさん失敗を経験させ,メディアとのより良いつきあい方を考えていくことが大切です。



執筆者


佐藤和紀先生