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代表ご挨拶

2023年度 年度初めのご挨拶

 当社は4月1日より第89期に入りました。昨年度は小学校教科書の検定提出から検定合格を得るまでと、中学校教科書の検定提出までの編集作業という極めて重要な時期を乗り切ることができました。したがって、財務的には投資の時期にあたり極めて厳しい年度でした。しかしながら、デジタル教科書の実証事業等への参加により、デジタル教科書の売り上げが大幅に伸びたことや、社員一人一人が意識をもって合理化に励んでいただいた結果、前期財務状況を予想より大幅に好転することができました。多くの著作関係者の皆様、協力会社の皆様、社員の皆様に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

 さて、今期89期は小学校教科書の採択の年にあたります。学習指導要領は変わりませんが、使用している先生方のご意見やご要望を踏まえ、何より子どもたちが輝きながら学習が進められるよう多くの改善を加えました。学校図書は数研グループとして初めての義務教育教科書の採択に挑戦します。当社はグループ化にあたり真のSTEAM教育の実現を目指し、社会を理数の力で見直し、よりよい社会の構築を担える子供たちの育成を目指しています。算数教科書では「考える」とはどういうことかを追求し、理科教科書では「どんな能力が身についたのか」を自覚することができ、生活科教科書では「よりよく変容する自分」が分かるようになっています。ご期待ください。

 さらに前88期後半に、学校図書はパプアニューギニア教育省と小学校1年、2年の算数と理科の国定教科書及び指導書の制作のための業務委託契約を結びました。現在3年から6年まではJICAの支援で作成し現地で使われています。JICAもパプアニューギニア教育省に対して持続可能な支援を目指し、1年、2年は現地教育省の予算で作成することを希望していました。前期から今期にかけて現地教育省の予算措置が実現し、当社と教育省で共同開発を行うことが正式に調印されました。学校図書の教科書作りのノウハウを余すことなく提供し、パプアニューギニアの子供たちの笑顔が国中で溢れるよう、本事業に邁進いたします。

 学校図書は、どのようなことがあっても、先生と保護者、そして何より子供の味方であること、より高い理想の授業を目指す先生、子供の未来の為に日々努力されている保護者、分かったときの喜びを全身で表現する子供の為に、全力でサポートしていくことをお約束いたします。

学校図書株式会社 代表取締役社長  芹澤 克明