方程式を解く際,数量の関係を図で表したものを例示するだけでなく,図に表すことも問題として扱うことで,数量の関係をより意識できるようにしています。つながるサポート 2年2章「連立方程式」では,連立方程式を利用する場面において,段階的に数量の関係を図に表すことを学ぶことで,理解が深まるようにしています。要重連立方程式を利用して問題を解く手順 問題の中にある,数量の関係を見つけ,図や表,ことばの式で 表す。 わかっている数量,わからない数量をはっきりさせ,文字を 使って連立方程式をつくる。3 連立方程式を解く。4 連立方程式の解が問題に適しているかどうかを確かめ,適して いれば問題の答えとする。1243 で求めた連立方程式の解が問題に適しているかどうかを確かめ,問題の答えを求めなさい。〔図〕〔ことばの式〕班の数の関係〔図〕〔ことばの式〕人数の関係35人の生徒を5人の班と4人の班に分け,全部で8班にします。それぞれの班の数をいくつにすればよいかを求めるために,上の「連立方程式を利用して問題を解く手順」で考えます。次の問いに答えなさい。1問題の中にある,数量の関係を見つけ,次の図に必要なことをかき入れて,図とことばの式で表しなさい。2わからない数量を文字を使って表し,1 でつくったことばの式から,連立方程式をつくりなさい。32 でつくった連立方程式を解きなさい。問2510152058[ 2年 P.58 ] 3年3章「2次方程式」では,因数分解を使った解き方,平方根の考えを使った解き方,解の公式の順に扱っています。次のような3つの理由があげられます。解の公式は2次方程式における一般的な解法ですが,生徒にとって公式を導くまでの式変形の過程を理解するのは難易度が高く,また,公式を利用して解を求める際の計算も式が複雑で間違えやすいと考えられます。そのため,早い段階で導入すると,2次方程式そのものに対する抵抗感をもつ懸念があります。一方,因数分解を使った解き方は,その根拠となる考え方や計算の過程が理解しやすく,2次方程式に対する興味・関心をもつことができると考えられます。3年3章「2次方程式」の中で扱う文章題の多くは,因数分解を使って解ける2次方程式を利用するため,2次方程式の解き方として,最初に定着させておく課題であると考えられます。因数分解を使った解き方は,2次方程式だけでなく,高校数学で学ぶ因数分解や高次方程式の解法にも発展する汎用性のある重要な考え方であるため,最初に扱っておくものと考えられます。12323
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