理科_内容解説資料
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2-1 鉄の還元方法に興味をもったAさんとBさんは,製鉄所に見学に行きました。2人は製鉄所の職員のXさんと次のように話しています。Xさん:ここが,高こう炉ろとよばれる施し設せつです。Aさん:うわー,大きな建物だなー。Xさん:高炉の断面は,図3のようになっています。  高炉の上から鉄鉱石,コークス(炭素),石灰石を入れます。高炉の下部は2000℃以上にもなり,こうして鉄鉱石にふくまれる酸化鉄が還かん元げんされて鉄になります。鉄は液体になった状態で下から出てきます。Bさん:石灰石は何のために入れているのですか?Xさん:鉄鉱石にふくまれる不純物を取り除くためです。不純物が石灰石と反応すると,スラグとよばれる物質ができます。  スラグは,鉄より密度が小さく,液体の鉄に浮うかびます。こうして鉄から不純物を分ぶん離りできます。  さて,話をもどします。高炉から出てきた鉄は銑せん鉄てつとよばれます。銑鉄は,炭素を多くふくんでいて,かたいのですが,もろいという欠点があります。次に液体の銑鉄は,転てん炉ろ(図4)とよばれる炉ろに運ばれます。  転炉では,上から酸素をふきつけて,銑鉄中の( エ ),二酸化炭素に変えて取り除きます。まだふくまれている不純物もいっしょに酸化して,スラグとして先ほどと同じように分離します。Aさん:酸素をふきつけたら,鉄がまた酸化鉄にもどってしまいませんか?Xさん:鉄は高温になると酸素と結びつきにくく,また炭素が先に酸化するので,問題ありません。  こうしてできた鉄は,鋼とよばれます。鋼は,銑鉄よりも炭素が少なく,比較的軟やわらかいのですが,ねばり強く,材料として適しています。  鋼はこのあと,用よう途とに応じて成分を調整し,さまざまな鉄材となるのです。(3) 会話文中の( エ )にあてはまる内容を,「炭素」ということばを使って10字以内で書きましょう。(4) Xさんの説明から,2人が考えた❶の実験がうまくいかなかった理由を考察し,30字以内で書きましょう。(5) あなたがこれまでの資料を読んで,銅鉱石の還元,または鉄鉱石の還元について興味をもった内容を挙げましょう。それについて,どのような方法で実験すれば確かめられるか書きましょう。図4原料(コークス,鉄鉱石など)熱風スラグ銑鉄せんてつ高炉図3酸素取り出し口燃えにくい気体転炉耐火レンガ銑鉄5101525303520101520253035 73   スラグは,鉄より密度が小さく,液体の鉄に浮うかびます。こうして鉄から不純物を分ぶん離りできます。  さて,話をもどします。高炉から出てきた鉄はてつ73 3-2【本実験】①図1の実験装置を組み立てる。三角フラスコに土中の微生物をふくむ上ずみ液60g,デンプン液40g(濃度を変える)を加える。②①の状態を1日間放置して,発生した気体の体積をはかる。③発生した気体の一部を石灰水に通す。(3) Bさんは,なぜ❷のように判断したのでしょうか。その理由を「もともと試験管の中に水」から書き始めて説明しましょう。【対照実験】④土を加熱したあとの上ずみ液を使って,本実験と同じ方法で実験する。【結果】②について,次の表のようになった。③について,発生した気体は石灰水を白くにごらせた。④について,1日間放置しても気体は発生しなかった。デンプン液の濃度※〔%〕00.51.01.52.0発生した気体の体積〔cm3〕53882118109Bさん:あれから考えたんだけど,デンプン液が麦芽糖などになったということは,もっと分解が進めば,最後は二酸化炭素と水になるはずだよね。Bさん:そうだね。細胞の呼吸により,有機物は二酸化炭素と水にまで分解されるんだよね。二酸化炭素と水の発生を確かめられないかな。Aさん:二酸化炭素の発生はすぐに確かめられるよ。気体がでてくるとすれば,石灰水に通せばいいんだ。水はどうしよう。Bさん:水の発生だけなら,塩化コバルト紙が使えるけど,だめかあ。Aさん:❷学校の実験室にあるような器具では,水がどのくらい発生したかは確かめられないと思うんだよね。つまり,問題は発見できたけど,実験できる課題のかたちにはならないんだ。Aさん:そうしたら,二酸化炭素の発生の方を考えていこうか。微生物の活動によって,ある濃度のデンプン液に対して発生する二酸化炭素はどのくらいだろう。 AさんとBさんは,土中の微生物を使って次のように実験しました。「課題」「考察」水を入れた水そうメスシリンダーカイロ水,土中の微生物,デンプン液ゴムせん三角フラスコ【実験の方法】【対照実験の方法】土を加熱してつくった上澄み液を使って,         本実験のように実験する。(4) Aさん,Bさんが設定した実験の「課題」は何だと考えられますか。「デンプン液」と「発生する二酸化炭素」という関係に注目して書きましょう。また,結果から考えられるこの実験の「考察」を書きましょう。図1 ※ ここでは,デンプン液をつくるときの水の質量とデンプンの質量の和を溶液の質量,デンプンの質量を溶質の質量と考えて,質量パーセント濃度を求めている。51015253035205101530 131 2年3年20全国学力・学習状況調査への対応調査結果で課題が見られる箇所の例 ・独立変数と従属変数を関係づける ・資料や既存の知識をもとに,妥当な仮説や考察を組み立てる など実験がうまくいかなかった理由を,そのあとに提示する資料の中から探して,自ら考察します。資料を読み込んで答える記述問題実験の手順や結果だけを示し,そこから逆に「どのような仮説をもとに実験したのか」を考察します。仮説や考察を推定して答える問題今日的な課題にどのように対応していますか?73 73 素」という関係に注目して書きましょう。また,結果か

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