GAKUTO 2020 特別号
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6コロナ禍に学ぶ学校教育 現場レポートコロナ禍に学ぶ学校教育•カリキュラムを大幅に見直し•教育課程の進捗状況を把握し、授業内容・時数を調整•行事をスリム化/運動会を延期・半日開催・入場制限•モジュール授業を行って時間をやりくり•他校、近隣の幼稚園・保育園との交流行事を他に置換•分散・町別にグループ分け・隔日登校•週2日7時間授業を実施•夏休みを短縮•下校後、職員で消毒、全トイレの掃除•教師はフェイスシールド着用、教卓前にビニールの仕切り•班・グループ活動は基本的になし•グループ内での話し合いはホワイトボード上で•理科の実験は動画で、グループ実験は教師の実験で代替•放課後に、遅れた授業・学習に不安のある子どもの指導•コロナ対策版「学習の約束」を作成、状況に応じて改訂•プリントを児童宅にポスティング•教材を手作り/動画を作成•個別に学習支援•外部教材を使用(文科省の学びの支援のプリントやNHKテレビ番組等)•必要な機器の不備で、オンライン授業ができず苦労。▲学校・家庭生活において•発言を抑えなければいけないことにストレスを感じる生徒がいる。•生活リズムの乱れに歯止めがかからず、未だ復帰できない生徒がいる。/昼夜の逆転、学習の遅れ等、全体的に悪い影響が出ている。•家庭内環境の変化による子どもの情緒不安定が報告される。•我慢の時期の反動から、生き生きする反面抑制がきかないことも。•SNSの利用時間が増加し、生徒指導上のトラブルが増えた。•地域住民との合同行事等が、中止・縮小となり残念。•子どもの体力が落ちた。/緊急事態宣言中、公園や自宅前で子どもが遊んでいると、近所から学校へクレームが来ることもあった。▲学習や諸活動において•7時間授業の実施で子どもの負担、またそれ以上に教師の負担が非常に大きかった。•年度初めの学習規律の徹底が困難で、その影響がみられた。•班活動ができない分、多面的・多角的な見方・考え方を育てる授業ができなかった。•発表力の低下、対話の経験不足が挙げられる。•動画だけでは実感が伴わず、生きた知識として残らないと感じた。•家庭学習中心となって、学力格差が一層増した感がある。▲学習指導について•年間指導計画が崩れ、何を絶対に習得しなければいけないかを、各々の教師が考えるようになった。•量より質が大事と感じた。   •対面授業の大切さを実感。•学習指導を支える生徒指導の不十分さを感じた。•今まであまり感じなかったが、授業の1時間の大切さを身にしみて理解できた。•教科書、教材の充実も必要では。こんなメリットも!•休校から解放されたときは、学校に来ることの楽しさを味わっていた。•限られた環境での中でできることをやっていこうという意欲の高まりがみられた。•不定期な登校などで不安定な状況が危惧されたが、思ったほど影響はなく、子どもは落ち着いていた。1特集 G年度末から新年度始まりにかけての長期休校措置、そして不安を抱えての学校再開。子どもたちの健康と安全、学びの保障を考えて日々奮闘してきた先生方の声をお聞きしました。子どもたちにどのような影響・変化がありましたか?Q2どのような形で対策を行ってきましたか?Q1コロナ禍の授業から感じたこと、学んだことは何ですか?Q3▲学校教育全般、教員生活について•学校行事や部活動を見直すきっかけに。 •前例踏襲は通用しないことを学んだ。•子どもと一緒に新しいことを創っていこうという意識を持つようになった。•今まで考えたこともないような発想が生まれ、望んだ結果ではないが、結果として今後に生きる考え方が芽生えたと思う。•教師間の相互協力で乗り切れた。意外な一面を見せた教師もいた。•電子機器の活用、デジタル教材、一人1タブレット、ICT活用の必要性を感じた。•リモート授業での意見の交流方法が課題であると感じた。•いろいろな制約があるからこそ、子どもは主体的に学ぶ力を付けなければならないのだと思う。カリキュラムの編成に苦労!学校行事等の工夫も!家庭学習への対応が大変でした新たな学校生活に向けて様々な学習活動を工夫しました休校中登校再開後コロナ禍における学校現場での取り組み現場Report其の二

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